当たり前の生活が送れる喜びを思い出す事ができる…
MEMO
- 症状
- アトピー性皮膚炎
- 病歴
- 30年(脱ステ後12年)
- 湯治日数
- 4週間
- 湯治を終えて
- 炎症が治まる、肌がしっかりする
大学生の頃に脱ステし、1年間の休学を経て大学に復帰し、苦労しながら大学を卒業し社会人になったものの、
日々のストレスや不規則な生活が続き、社会人3年目の夏にアトピーが悪化。
苦労して入社した会社を退社しました。
退社してからは、自分自身の将来と体に大きな不安を抱き、膨れ上がった顔では人の顔を見て話すことも、
上を向いて歩くことも嫌になり。夜は寝れずに明け方眠る不規則生活が続きました。
そんな最悪の状態が、ちょっとだけ上向きになった頃に、藤澤皮膚科の勧めで僕は初めて豊富温泉を訪れました。
噂通り温泉の効果は抜群で、全体の炎症や関節部のガサガサが日々良くなっていった事を覚えています。
しかし、それ以上に強く記憶に残っているのは、お風呂の中やコンシェルジュデスクで【アトピー】について話し合った時間です。
自身のアトピーの経験や悩みを人に話すことが初めてだったので、話すことに対して戸惑いや葛藤があったのですが、
皆同じ悩みや苦労を抱えているため真剣に話を聞いてくれました。話し出すと、色々と溜め込んでいた想いが止まらず
話し過ぎてついつい長風呂になってしまったこともいい思い出です。
互いのアトピーの悩みや体験談を共有し、ネガティブな話になる事もあるけれど、最終的には前を向き
自分自身の病気とどうやって向き合っていくか?
普段の社会生活の中でどのように暮らしていくのか?
どのような生活を送りたいのか、または遅れるのか?
そのためにはどうすればいいのか?
などを結構真剣に話し合いました。
豊富温泉で人と触れ合い話し合うことによって、アトピーに対して逃げていた自分を認め、自分自身のアトピーを受け入れ、少しずつですが前向きに向き合えるキッカケになったと思います。
また、温泉街の方々は僕らを温かく受け入れてくれるため、社会生活の中では当たり前の生活を送ることが難しい僕らでも、この町では当たり前の生活を送る事ができると思います。そして当たり前の生活が送れる喜びを思い出す事ができると思います。
もしアトピーの症状が悪くて、何をしていいのか分からないのであれば、同じ悩みを持つ人と分かち合い、語り合う事の出来る空間を。人の目を気にすることなくありのままの自分でいられる温泉街をぜひ体験してみて下さい。