アトピーに理解がある人と話すことがどんなに楽か、実感する日々。
MEMO
- 症状
- アトピー性皮膚炎
- 病歴
- 0歳~、大学までは局所的。大学入学後、全身に広がり悪化。
- 湯治日数
- 17日間
- 湯治を終えて
- 傷が治りツルツルになる。眠れるようになる。
大学2年の時に練馬の脱ステ医の指導の下でステロイドを絶ち、モクタールで症状を抑えていました。風呂絶ちも行い、大きなリバウンドも経験せず次第に良くなっていくことを実感していました。しかし、卒業研究を終えた後、研究で蓄積していた疲労が爆発したのか、カポジ水痘様発疹を引き起こし、症状が激悪化。それからというもの、なかなか調子が上向かず非常につらい状態が続いてしまいました。
どうしようもない、と脱ステ医に相談したところ、では豊富温泉に行ってみてはどうかと勧められました。大学院に進学することを決めて、研究をしなくてはならないし、授業もある。そういうことをすべて諦めて、北海道の、しかも最北端に行くことを決めるには、相当の覚悟が必要でした。しかし、脱ステ医に報告する、取材をしてブログに掲載するという目的で行こうと決意しました。それが2010年の6月のことです。
初めて来たときは17日滞在しました。かゆくてかゆくて毎晩眠れない日々を過ごしていましたが、2日でぐっすりと眠れるようになりました。長い間ぐっすり寝ることができなくてイライラしていたのに、来て早々、効果を実感できたことがすごく驚きでした。
取材しようと思って来たこともあり、小さいノートを持ってきて聞いた話をメモしたり、お風呂の入り方や症状の経過を書き留めたりしていました。湯治風呂では同じ皮膚病に悩む人が多く、「どこからですか?」や「症状はよくなりましたか?」など話しかけるのをきっかけに、すぐ仲良くなれました。アトピーってなに?どういうこと?といった基礎知識を説明することもなく、“アトピーあるある話”で会話が盛り上がりました。アトピーに理解がある人と話すことがどんなに楽か、実感する日々でした。
今ではすっかりリピーターです。毎年来るごとに少しずつ良くなっているのかな?とも思いますが、私の場合はストレスで症状が悪化するようです。会社に勤め始めて、残業や人付き合いのストレスにより、悪化を繰り返してしまいます。しかし豊富温泉に来れば症状も落ち着きぐっすり眠れるようになる。それだけでも救いです。また、毎年来る仲間もいて、久しぶりの近況を聞くのも楽しみの一つとなっています。
辺境の地で周りに何もありませんが、自然がいっぱいです。高層ビルはもちろんなく、天気が良ければ温泉街からは利尻富士が顔をのぞかせます。周りは木々に囲まれ空気は澄んでいるし、空を見上げれば一面の空。日に日に違う雲模様を観察したり、夜には満天の星空で、流星群でなくても流れ星が見えます。ゆったりと流れる時間を感じながら、日々張りつめた精神をほぐして、のんびり過せる。そんな豊富温泉が私は大好きです。