北海道弁の伝わりにくい表現
豊富温泉には、全国各地からお客様が訪れています。
温泉スタッフのメンバーも私と保健師のまゆみさん以外のスタッフは道外出身です。
そこで大体話題になるのは、各地の方言です。
私は北海道弁だと知らずに使っていた言葉で、実はうまく伝わらない表現があります。これは、豊富温泉に来て知ったこと。
語尾に「~っしょ」「~だべ」「~だべさ」「~かい?」をつけること、などは定番の北海道弁なので知っている方も多いと思いますが・・・
今日は、北海道人がよく使うあるある表現を紹介したいと思います。
「このボールペン、書かさんないな~」
「隣のスイッチ、押ささった~」
こんな話し方。聞いたことありますか?
1つ目の「このボールペン、書かさんないな~」は、
「このボールペン、書こうとしているのに、インクが切れているから(もしくは壊れているから)書けないな~」という意味になります。
標準語では、「このボールペン、書けないな~」という表現になると思いますが、「書けない」とは違うんです。「書けない」というと、「自分にはできない」「不可能」の意味と同じになってしまいます。
「書かさんない」は、動詞そのものに「自分が悪いのではなく、対象物が悪い」の意味が含まれているのです。書こうという気持ちはあるんです。でも、ボールペンが壊れているせいで書けないのです。
この違い、分かりますか?
2つ目の「隣のスイッチ、押ささった~」は、
「隣のスイッチ、押そうとしてないのに、間違って押しちゃった~」という意味になります。
標準語では、「隣のスイッチ、押しちゃった~」と表現するようです。ですがこちらも、「押しちゃった」とは意味が違うのです。自分では押す気はないんです。
「進んでそうしようと思っているわけではないが、状況が自動的にそうしてしまう」という心情をあらわしているそうです。
どちらの表現も、北海道人には定番中の定番な表現で、様々なバリエーションがあります。
wikipediaにも詳しく説明が出ています。
「○○さんない」
「○○さる」
北海道、移住上級者(7年目)の尾崎くんクラスにもなると、こんなややこしい表現も使いこなせています。さすが(笑)
この写真にあるように、北海道では絆創膏のことをサビオと呼んだりもします。商品名なんだそう。
よろしければ、北海道の方と話すときのネタにしてみてください。
以上、くだらないお話にお付き合いいただきありがとうございました。