アトピーフォーラムin豊富2018リレーブログ③当事者座談会のご紹介
こんにちは!湯の杜ぽっけの髙木です。
今回は、アトピーフォーラムin豊富実行委員会メンバーとして、リレーブログ3回目を担当します。
今年のアトピーフォーラムのテーマは、
「あなたがあなたらしくあるために 私ができること。周りの人ができること。」。
この「私らしさ」って、なんでしょう。
そして、こうして語り合う事の意味って、なんでしょう。
ここで、まず私が最近読んで感銘を受けた記事をご紹介します(↓)。
https://soar-world.com/2018/01/30/conference2017_watashi/
以下ポイントをピックアップしました。
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「わたし」がわたし自身であるアイデンティティは2つの要素、取り替えがきかない世界でただひとつの身体と、他の人が経験したことのない固有の経験(歴史)だ。これら「身体」「歴史」の可変性には限界がある。つまり「わたし」という存在は有限であり、この中で私たちは生きていくしかない。病気や障害の苦しみ、うまくいかなかった仕事や人間関係、忘れてしまいたい心の傷…それらも全部含めて「わたし」。その上で、それらをただ我慢して生きていくのか、それとも意味を見出していくのか。
トラウマというのは、自分の経験に意味をつけられてない時に起こる。自分の人生の物語の中で、ある経験について意味を与えられてない時に傷となって疼く。では、意味を与えるとはどういうことか。それは、「自分の経験した出来事は、くり返し起きている出来事のカテゴリーの一例だ」という類似性を見つけること。そんな時に必要なのが、他者の存在。似たような経験をした当事者同士で経験を分かち合えば、自分や相手にとって1回きりの経験でも2回になる。“ある”と“ある”で、“あるある話”になる。1回性の出来事に意味をつけ物語になる。
理想と現実のギャップを無理矢理に埋めようとして思い通りにならない時は、仲間と言葉で「そんなこともあるよね」とどうにかやり過ごす。そうしたなかで、次第に回復の糸口が見えてくる。仲間と愚痴を言うことは、決して逃げではない。それぞれに痛み傷ついてきた「わたしたち」が、からだを休め、歩んできた道のりを確かめ、再びそれぞれの物語を編み直していく…その長い旅路におけるベースキャンプのようなもの。時に集まり、お互いの経験を言葉で分かち合う事で、また明日も生きていこうというエネルギーが湧いてくる。その繰り返しで、それぞれにとっての「わたし」の物語は続いていく。
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アトピーである身体、アトピーで苦しんできた経験、これらは変えられない自分自身もしくはその人自身の人生です。
それをどう意味付け、自分のもしくはその人の人生の物語を新たに紡いでいくのか。
言い換えると、どう自己受容し肯定するか、という事かもしれません。
その時に、似たような経験をした仲間と語り合う事の大切さが上記の記事にありましたが、必ずしも似たような経験をしたものでなくても、その関係性の中から得られるエネルギーはあると思います。
そういった意味でも、今回のフォーラムは、アトピーを持つ方だけではなく、そのご家族や友人など、支援する立場の方にもぜひ聴いてほしい内容となっています。
アトピーフォーラム初日(9/16)は、「湯治体験談」と「基調講演」の後、「当事者座談会」を行います。
この「当事者」とは、アトピーを持つ方のみを指しているのではなく、その支援をするご家族や知人友人等も含めています。
そのため座談会は、体験談発表者2名に加え、支援する立場の代表として、多くの学生の支援をされている基調講演者の加藤先生と、同じく多くの方の支援をされている代表として豊富町の保健師の方にご登壇頂きます。
座談会では、体験談や基調講演のお話を聴いてそれぞれどのように感じられたかや、自分らしくあるために必要な他者との関係性について、またそういった関係性を築いていくために必要な事などについて、皆様と議論を深めていければ、と考えています。
聴いた方が力を得られるような、心が軽くなるような座談会にしたいと考えています。私は当日司会を務めさせて頂きます。
ぜひ多くの方に聴きに来てほしいと願っています。