豊富温泉ブログ スタッフがリレー形式で、温泉の日々をつづります。

フィールド ~それぞれの持ち場~

ゲスト

こんにちは。岸です。この前、湯治のお客様と長時間お話をさせてもらう機会がありまして

アトピーであるが故に仕事を辞めた人やアトピーで苦労している話等、湯治者同士で活発に議論している場に私も参加させてもらいました。

その話の中で、ものすごい印象に残った事を紹介させて頂こうと思います。(なお、読み手様が不快な思いや複雑にを感じるかもしれませんが、リアルに伝えようと思いますのでご寛大に読んで下さい。)

 Aさんはアトピー性皮膚炎をもっていることで、結婚しても子供を産みたくないと言いました。自分がアトピーで苦しんでいるため、子供にも同じような思いをさせたくないからというのが理由です。

子供の将来を考えた時、そしてアトピー性皮膚炎にかかる治療費等を考えた場合、それに対して臆するという事もおっしゃっており、

病気の事を身をもって知っているが故の説得力のある言葉だと私にも理解できました。

それを聞いたアトピー性皮膚炎の息子さんを持つBさんはこう言いました。

Bさん「私は障害者の自立を応援する施設で働いているけど、全盲の障害者同士やその他の障害者の方でも結婚して子供を作っている人をたくさん知っている。親が全盲でも子供が全盲ではないんだよね。だから、子供をいらないとか言ってほしくないなぁ。」と。

Bさんは全くアトピー性皮膚炎ではないにも関わらず、息子さんがアトピー性皮膚炎を発症している。

続けてBさんは言いました。「五体満足である事がどれだけ幸せか。五体不満足でも一生懸命生きている人がたくさんいる。」

もちろんBさんは自身がアトピー性皮膚炎ではないが、息子さんがアトピーで苦しんでいるという事実と職場で障害者の方と多く触れ合って、人の痛みや尊厳について知られている。また、五体満足でもアトピーである事が苦しいものである事、辛いものである事も十分に理解されていた。

Aさんの言い分も、もちろん正論だし否定できるものではない。

症状に対する考え方・受け止め方・付き合い方は人それぞれだろう。

誰もが望んで皮膚病になったわけではない。

ただ、お互いに共通している事は考え方の違いはあれど、子供に対する事を深く考えているという事とその現実を受け止めているという事だ。

 自分も皮膚病のせいで仕事を辞めてきたという方と数多く触れてきた。

人間は生きていくためには、お金を稼ぎ食べていかなくてはならない。仕事を辞めるという事は、その人間にとって最大級のリスクを追う。

そのリスクを冒してまでも、改善させたいという人がいる事。その選択肢として「とよとみ温泉」が選択される。

自分はそれだけでも、この「とよとみ温泉」の存在意義と上から目線で大げさに言うつもりはないが、人を救いに行くという至上命令を達成させなければならないと感じている。

 自分は医者でも温泉成分の分析家でも患者でもない。

各専門家から吸収した知識やもっている知識を伝えたり、こうしてブログを書いて伝えるのが仕事だ。

 

 人それぞれ、活躍するフィールドがある。命と常に向き合う看護師もいれば、日本の物流を支える運転手、絵で表現する描き手もいれば、将来を夢見る学生もいる。今は少し休憩中な人もいるし、必死に堪えている人もいるだろう。

 まじめに頑張る人がいて、ワイワイとヤンチャにやる人がいてもいい。それが個性。

 それぞれ与えられたフィールド(持ち場)で、何らかの活動を行い、それぞれに存在意義があると思う。

中には自分の存在意義を見失って、自暴自棄になっている人もいるかもしれない。だが、わかってほしい。必ずどこかには支える存在はいるし、全く理解されない事はないという事を。

 偉そうに言うつもりはないし熱く語るのも少し恥ずかしいけど、地味なフィールドであろうが、派手で華やかなフィールドであろうが、一生懸命やる人間は

カッコいいと思うし、やろうとする姿勢を貫いていけばいつか必ず輝くと思う。当時のお客様と触れ合って、私も成長させられる岸なのでありました。

(※なお、読み手様の受け取り方しだいで、不快に思うような事もあるかもしれませんが、ご了承願います<(_ _)>差別的意味を込めた気持ちで書いている事は一切ありません。)

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