睡眠のお話し
20代の頃は少々睡眠時間が少なくても大丈夫だったのに、今は睡眠が心身の回復に一番欠かせない条件となりました。
ちょっと込み合ったスケジュールでもしっかり眠れた翌日はまた元気に過ごせるのですが、深夜まで眠れなかったりトータル5時間を切った翌日は、どよんとしたまま日常をこなす長い長い一日となります。
また例え長時間寝られたとしても、うたた寝からの移動が面倒でそのまま朝を迎えた時は疲労感だけが残り、やっぱり布団で眠れば良かった…と後悔することもしばしばです。
湯治で見えられるお客様は、痒みや体調のバランスが崩れ朝まで眠れないことが日常となっている方がとても多いです。
薬で何とか明け方近くに寝付けても、全然すっきりしないまま仕事や学校に行かねばならずと言うお話も良く聞きます。
掻かないために手を縛ったり、関節が伸ばせず不自然な態勢で横になるしかないという経験談もたくさん届きます。
少し前、お肌の回復と活性に必要な睡眠のゴールデンタイム(午後10時~午前2時)は、あまり関連がないということが話題に上った記憶がありますが、お肌だけでなく私の心身にはこの時間帯の睡眠はとても大切に感じています。
楽しいことで明け方まで起きている場合と違って、眠れそうなタイミングに必ず痒みが増して眠れない、心身が疲れすぎて神経が静まらず眠れないなどが毎日のように続くのです。
二日続けてうたた寝失敗睡眠をしただけでこんなにしんどいのですから、日々お会いする皆さんはどれだけ辛いことかと思います。
湯治開始後すぐに良質な睡眠が得られるわけではありませんが、少しずつ心身がリラックスしたり、痒みが若干減った?と思えたり、入浴や軽い運動などで適度な疲労が加わるなどで、徐々に普段より早く長く眠れるようになる方もおります。
大げさでなく「数年ぶりに朝まで寝ました」という方にも時々お会いします。
もちろんお風呂に入ってさえいれば眠れるわけではなく、眠くても朝から湯治や散歩をしたり、夜は早めに布団に入るなど、努力と心がけもあっての結果なのだと思います。実際そこもかなり大切なのです。
こんな出会いがあることも、豊富でのリラックス効果かもしれません。
来た頃より眠れるようになれたという声が聞けた時、私は嬉しく思うしほっとします。睡眠が何より大切となった今だから、なおさらそう思えるのです。