ジェラートの次はチーズです!
こんにちは 🙂
就業体験ブログも残りわずかとなりました。
今回はジェラート作りの翌日、再び「工房レティエ」にて今度はチーズ作りを体験させていただきました!
教えて下さったのは久世さん一家の長女、歩(あゆみ)さん。
レティエのチーズはジェラート同様、長男・亮さんの牧場で搾られた生乳を原料としています。
チーズの場合、原材料名は「生乳・食塩」のみ!
こちらがレティエで作られているチーズたち。
フレッシュタイプから熟成させるタイプまで、さまざまです。
今回作ったのは・・・「モッツァレラ」と「さけるチーズ」の2種類 🙂
それでは早速、チーズ作りの大まかな流れをご紹介!
(一つ一つの工程を熱心に聞いていたつもりですが,こうして説明するにはもう一度教わりたい部分が多々あります・・・)
まずは亮さんの牧場から直送の生乳を運び込みます。
ジェラートのときと同様,容器は入念に拭いてから。
こちらがチーズ作りを支える「チーズバット」。
巨大な器に、回転して中身を撹拌するアームが付いています。
また、側面に水が流れることで中身を冷却したり、固形分と水分とを分けたりといったことも出来るようになっています。
生乳をチーズバットに入れたら、撹拌しながら加熱していきます。
その間に生乳の入っていた容器を洗浄。
これもジェラート作り同様、アルカリ水→洗浄→酸性水と、段階を踏んで洗います。
生乳の量が多い分、洗う容器もかなりの数です。
少し話が変わりますが、今回チーズ作りを教えてくれている歩さんと,ジェラート作りを教えてくれたあもさん,姉妹ですが雰囲気は違うものを感じます。
いつも明るく笑いが絶えないあもさんに対し,歩さんはクールで落ち着いた優しさを持っていました。
そのクールさで,チーズ作りはサクサクと進んでいきます。
洗い物をしながらも,今チーズはどんな工程にあるのかと必死に観察していました。
途中,遠心分離機(クリームセパレータ)で生クリームを取り出します。
この機械、中は単純にぐるぐる回っているだけかと思いきや、調べてみると複雑な構造をしています。
というのも、洗い物をしていてこの機械のパーツが極端に多かったんです。
少し見づらいですが、画像のカップのような部品がとにかく多い。
洗っても洗っても無くならないと感じるほどでした。
興味があったので調べてみると・・・
このカップ状の部品が逆向き(ハの字の向き)に積み重なり,そこを牛乳が回転することで遠心力が働き,軽いクリームは上へ,脱脂乳は下へ流れるという仕組みのようです。
言葉で説明するには限界がありますが,シンプルなように見えて複雑な構造を持った機械なのでした。
話が逸れてしまいましたが,チーズ作りはゆっくりと,着実に進んでいます。
加熱が終わり,この段階でチーズバットの中身は低温殺菌牛乳になっています。
ここで歩さんの父親である薫嗣(しげつぐ)さんがやって来て,昼にみんなで飲む牛乳を確保。
あとでもう一度振り返りますが,スターター(乳酸菌)を投入し,ここでお昼休憩に。
チーズはもちろんレティエで作られたもの。
さらにソーセージ、じゃがいも、パン、みんな豊富産です!
レティエのチーズをたらふく味わえる、この上なく贅沢なメニューでした。
一緒に戴いた自家製低温殺菌牛乳も、その温かさもあって本当にまろやかでおいしかったです 😀
・・・
おいしい昼ごはんの後は,再びチーズ作りに戻ります。
チーズ作りの過程では,乳酸菌や酵素による醗酵(はっこう)が重要な要素となります。
それは温度調整や時間配分にも繋がる訳ですが,ここはマニュアル通りというよりも歩さんの経験がものをいう部分。
分量や気温によっても時間配分は変わってくるのかもしれません。
今回はどうだったのか,写真の撮影時間を利用して記録してみます。
10:30 加熱開始直後
11:46 加熱終了
12:05 スターター(乳酸菌)投入
13:07 レンネット(酵素)投入
13:37 カードカット
15:51 ホエー除去
レンネットはお豆腐作りにおける「にがり」のようなもので,投入後しばらくすると牛乳が固まります。
この固まった部分を「カード(curd)」と呼び,水分を「ホエー(whey)」と呼びます。
カードをカットした後にも温度調整と撹拌があったりと細かな部分は省いていますが,大まかな流れはこのような感じでした。
こちらがカードをカットした直後の様子。
何も言われなければお豆腐にも見えます。
ホエーには栄養分が豊富に含まれています。
今の時期はいませんが,レティエでは豚にホエーを与えて「ホエー豚」も育てています。
さて,一日がかりで進めてきたチーズ作りも終盤戦。
いよいよモッツァレラとさけるチーズに成型していきます。
チーズバットから固形分であるカードを取り出し,熱湯に浸します。
そこから捏ねて,丸めてちぎればモッツァレラに。
伸ばして重ねてまた伸ばして,と繰り返せばさけるチーズになるのですが・・・
難しい!そして熱い!
この後は加塩・包装の工程がありますが,私たちはここまでで体験を終えさせていただきました。
こちらは後日さけるチーズを食べたときの写真。
きれいに繊維状になっています!
モッツァレラもいただきましたが,味は強くなく,噛んでいるうちに段々とチーズの風味と塩分が感じられる,とても優しい味でした。
実は,今回の就業体験プログラムの中で私が一番楽しみにしていたのがチーズ作り体験でした。
実際にチーズが出来ていく過程を見て思うのは,「これは相当奥が深いんだろうな」ということ。
分量,温度,時間,力加減,タイミング・・・工場生産でもない限り,ひとつとして同じものは出来ないように思います。
今回はフレッシュタイプのチーズを作りましたが,ハードタイプなどの別タイプではどのように作り方が異なるのかということにも興味を持ちました。
また機会があれば,是非チーズ作りを学んでみたいと思います 🙂
チーズ作りを教えて下さった歩さん,本当にありがとうございました!