90年間の感謝と益々のご愛顧を願って
前述の高木さんブログでも紹介がありましたように、今年豊富温泉は開湯90周年を迎えました。
「北海道ファンマガジン」さんにも本当に詳しく載せて頂きました。(個人的に温泉歴史虎の巻として活用してます。)
改めて、館内に掲示のポスターの文言もちょいちょい拝借しながら、私からも少しご紹介させて頂きます。
大正15年5月17日、石油の試掘中に思いがけず湧き出た豊富温泉。
資料によりますと天然ガスと共に噴出した温泉は地上30メートルにまで達していたそうです。
翌年には混浴の浴槽をしつらえた茅葺小屋が出来、近隣の住民にご利用いただく中で、徐々に火傷やかぶれなどにも良く効くという評判が広がりました。
豊富温泉から浜頓別方面に向かう途中にあった「日曹(にっそ)炭鉱」の作業中にやけどを負った方々なども、病を癒すためによく訪れて下さったと聞きます。
そして近年はアトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患で療養に訪れる方が増えている、世界的にも珍しい泉質。
油分が含まれた温泉は国内に幾か所かあるそうですが、ここまではっきり石油の香りと存在感が漂う温泉は国内でここだけ!とのこと。
特徴ある珍しい泉質と、全国区となってきた皮膚症状を和らげる作用も認められ、昨年「日本の名湯百選」にも選ばれました。
ここまで全国各地から湯治に来る方がグーンと増えたのはここ数年のことです。
遠くても行っておいでと背中を押して下さる医師や、ご自身の体験を皆さんに包み隠さず患者さん同士で情報交換したり、インターネットで伝えてくれたことも大きいです。
そして、片田舎の温泉に期待と信念を注いで応援して下さる方々の力も。
先日、温泉地区のあるお方が旅立たれました。
その方が自ら手を挙げて温泉の発展に尽力されたお一人だったことを後日知り、温泉にしばし関わらせてもらっている者として、遅まきながらご冥福をお祈りさせて頂きました。
これより前に、一足早く旅立たれた老舗「川島旅館」の大女将さんもそのお一人でした。
きっと目前に迫った三代目夫婦の新しい「川島旅館」のオープンを、雲の上から楽しみに眺めていらっしゃることでしょう。
今があるのは、そういった方々の苦労と努力があったから。
そのことも忘れずにいたいと思います。
90周年を記念し、去る5月24日(火)に、ふれセン右横にある源泉井戸前で式典が行われました。
晴天の下、工藤町長初め関係者の皆さんや町内会の方々が参加され、これまでの感謝とこれからの繁栄・安全をご祈祷頂きました。
今後は、お得な開湯90周年宿泊プランや、温泉観光夏祭り、お子さんの日帰り入浴割引等も企画進行中です。
ポスターや北海道ファンマガジンさんで掲載されているようなレトロ感満載の昔の温泉街パネル展示も、「ふらっと☆きた」で行うべく準備に入りました。
おいおい皆さんにもまたお知らせできるように致しますね。
さてさて、その前に私は今一度「温故知新」の気持ちで、アニバーサリーイヤーをがんばらなくては!