豊富温泉湯治ガイド2018
今日は改めて湯治の仕方について、書いてみようと思います。
初めて豊富温泉に来られるお客様は、コンシェルジュ・デスクに立ち寄って温泉の入り方を聞いて下さる方が多いと思いますが、何度かご利用されている方は改めて温泉の入り方を聞く機会はなかなかないと思います。
ですが、ここ数年で私たち温泉スタッフがオススメする湯治の仕方が変わってきています。よろしければ、参考にしていただければ幸いです。
私が湯治に来ていたころ(約10年前)は、より長く入浴するのが良いとされていました。その当時はコンシェルジュ・デスクも無く、湯治の仕方やアドバイスをしてくれるのは温泉の中で出会った方でした。湯治経験者や地元の湯治浴場利用者の方から、「最低でも1回1時間は入ると良いよ」「朝一番のお湯は油分が多くておすすめだよ」と独自のアドバイスを受けました。
私は1日3回、2時間ずつぐらい(計6時間ほど)入浴していました。
今思えば・・入りすぎ!
ちなみに現在の湯治ガイダンスでは、1日2~3回で1回の入浴時間を20分~30分程度をおすすめしています。
その理由に関しては、2013年に結成された「豊富温泉湯治療養研究会」で実施した「豊富温泉の湯治療養効果に関するアンケート調査(アトピー版)」の結果を参考にしています。(調査期間2014年4月1日~2015年3月31日)
この調査の結果により、1日の湯治時間が30分と60分の間で改善度に差はなかった、1日2回と3回の入浴では湯治に対する満足度に差はなかったという事が分かりました。この結果を見ると、湯あたりや感染症になる危険を回避するためにも1回の入浴時間は「30分で十分」、苦労して1日に何度も入浴する必要がないということが分かります。
ちなみにこの調査結果では、湯治期間中に約3割の方が最初の湯治日と比べて、一旦は悪化するという経験をしているということ、湯治開始19日目に改善のピークが見られたということが示されています。この結果からは、症状改善のためには2~3週間の湯治がオススメということがわかります。
また、豊富温泉の泉質として、最大の特徴は「油分」が含まれているところです。ふれあいセンター開館の8:30から10:00頃までは湯治浴場の湯には油の量が多く、濃い状態です。乾癬の方には油の効果が高いようですが、アトピーの方には刺激が強すぎて、逆に痒みや炎症が起こることもあります。症状にあわせて、ご利用時間をご検討ください。また、原油の使用に関してはコンシェルジュ・デスクにご相談下さい。
参考資料
豊富温泉ミライノトウジへ行こう!~アトピー・乾癬を癒す日本最北の温泉郷~
第2章 お医者さん・研究者による豊富温泉のすすめ
藤澤皮膚科委員長 藤澤重樹先生 アトピー患者の実感~アンケート調査より~
豊富温泉に初めて来られる湯治のお客様は、まずコンシェルジュ・デスクへお立ち寄りください。もちろんリピーターのお客様もお待ちしております。来週から新年度のスタートですね。どうぞよろしくお願い致します。
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