虫のおはなし
子供の頃、生き物も”大好き”だった私は、ファーブル昆虫記を読んだことはありますが、ファーブルのような話ではありません。
今年の北海道は冷夏になると予想されていたのですが、ここまでを振り返ってみると、確かに今年は冷夏のような気がします。
「暑いなぁ」と思った日は記憶になく、夜はひんやりしていて、あらためて例年に比べて虫が少ないことに気がつきました。
それでも、温泉の夏まつりの頃から気温も湿度も上がり、日中と夜中の温度差も減ったことで、一気に虫の姿が目立つようになってきました。
「ぶぅぅぅん」と大きな音を立てて何度も網戸にぶつかる虫の存在に、まさかスズメバチじゃないだろうなと思って振り返って見ると、これ
カナブンでした。
遠くで、「カサササササー」と乾いた擦れる音を立てているのは、トノサマバッタが飛んでいるところ。
こんな鮮やかな色をしたバッタもいました。
温泉街のホテルの壁一面にたくさん張り付いているのはこれ。
中でも、一気に羽化したのか、鬱陶しいのがこのアブの類。
玄関や車の周りで待ち構えているかのように飛び回っていて、ちょっと立ち止まったりして動きを止めると、たちどころに刺してきます。
虫は鬱陶しい。
確かにそうなのですが、人は人だけで生きているのではない訳ですし、虫が生きられない環境というのは、人も生きていくのは大変な環境であるということに思いを致しながら、道北の短い夏を懸命に生きる虫たちに今しばらくは付き合って、豊富温泉の豊かさを感じたいと思っています。