私が豊富温泉に来た理由。
こんにちは!湯の杜ぽっけの武井です!
長かった冬がようやく終わり、私にとって豊富で迎える2回目の春🌸
利尻富士がクッキリ見える日はそれだけでワクワクするし、
この空の色は自然にしか出せない色だな~と見惚れ、
どこかから流れ着いた流木を見ると、いつも世界との繋がりを感じます。
先日、実家に帰省しつつ宮古島に行ってきました。
宮古島は今、バブルらしく、ホテルやコテージ、レストランやカフェがどんどん増えていて、今回行った時も10件以上、新しく建設中の場所がありました! 😯
宮古島は、私にとって、とても大切で特別な場所です。
よく、「何で豊富温泉に来ようと思ったの?」とか、「埼玉からよく、ここまで一人で来たね。」って誰かと話をすることがあって。その答えは、アトピーを良くしたかったのはもちろんでしたが、それだけではない理由がありました。でも、一言では語れないから、いつも何となく「アトピーが良くなりそうだったから」と答えていたのですが、せっかくこういう場所で発信できる機会があるのだから、今日はその話を書こうと思います。
私が豊富温泉に初めて来たのは、2018年1月です。
その約2年前の2016年2月、23歳になったばかりの私は、生きている実感が欲しくて、一人で宮古島を訪れました。
休職して、社会との繋がりを絶たれ、ずっと家で痒みと痛みと苦しみと隣り合わせの闘病生活。今の私の「5分」は、意識する間もなくあっという間に過ぎ去るけれど、あの時は、今と同じ「5分」でも、永遠に続く地獄のような時間の繰り返し。言葉にしたくないほど辛くて、ご飯を食べることも、トイレに行く事も、息をすることもすべてが罰ゲームでした。
そんなアトピーで心も体もボロボロだった私は、ようやく少し一人で動けるようになった頃に、宮古島へ行きました。もともと沖縄の離島が大好きで、離島の中でもまだ行った事のない宮古島へ。正直、体はめちゃくちゃしんどくて、体力も筋力も無くなっていた体では、飛行機に乗るのもやっと。だから、宮古島に行ったら、下調べしたカフェをハシゴしながら歩いて、少しでも体力をつけようと思っていました。
滞在2日目に、ホテル行の無料シャトルバスを待っていて、ようやくバスに乗ったら、それが全然違う方向へ進んでいました。慌てて間違えたことを伝えて戻ってもらい、「40分も待ったのに、次は1時間後…。」とかなり落ち込みました。もう疲れたし、日も暮れそうだし、時間がもったいないし。お金はかかるけど、仕方なくタクシーに乗ることに。
でもそれが、豊富温泉に来ることを決めたきっかけの始まりでした。
その時、偶然乗ったタクシーには、65歳くらいの運転手さん。
「中には、わざと遠回りして高くお金を払わせようとする運転手もあるけど、せっかく来たんだから1円でも多く楽しみに使ってほしい。」と言って、ホテルに戻る途中の道のりで、ヤギを見せてくれたり、私が植物と花が好きと言ったら、道端の植物や花を一つ一つ見せて説明してくれたり、とても親切に接してくれました。
「一人で来たの?」って聞かれて、その時はあまり詳しく事情は話さなかったけど、何となく察してくれたようで、「何か困ったことがあったらいつでも連絡してや」って、最後に名刺を渡してくれました。
そんな会話や気遣いが嬉しくて、次の日、またその運転手さんに電話して、行きたかった場所にタクシーで連れて行ってもらいました。
本当にとても良くしてくれて、案内してくれた場所も全て感動しっぱなしでした。「自分で行ける範囲で楽しもうと思っていたのに、こんな旅になるなんて思わなかったな~。」と思いました。多分、もう会う事はないかもしれないから、この気持ち伝えておこう!と思い、お手紙を書いて、お菓子屋さんで買ったお菓子を添えて渡しました。
そうしたら、次の日の朝、その方から電話がかかってきて、「今日は、来間島に行こう!!今から迎えに行くから待っときや~!」って、その日は仕事がお休みだったらしく、自分の車で迎えに来て、宮古島周辺にある来間島に連れて行ってくれました。
行ってみたいけど、絶対に無理だなと思っていた場所なので、本当に感激。本当に本当に楽しくて嬉しかった気持ちは、今でもハッキリ覚えているし、これからも忘れられません。
お手紙を読んでとても嬉しかったから、そのお礼に、と。「出会いっちゅうのは、そういうもんや!」って言ってくれたんです。その人にとって私は数多くいる観光客の中の一人にすぎないと思います。だけど私にとって、それ以来、宮古島はとても大切で、特別な場所になりました。
実は、宮古島に行く約3か月前に、祖父を亡くしました。休職して、アトピー・脱ステと向き合うことを決意させてくれたのは、その祖父の言葉があったからです。でもその会話をした日の翌朝に倒れてから、もう話すことは出来ないまま亡くなってしまいました。心の支えの一つを失って、毎日涙が止まらなくなっていて。そんな中、宮古島で自分の孫のように接してくれたその人との出会いは、私にとって、とても大きかったです。
私の人生はアトピーで台無しだって、自分が大嫌いになっていました。だけど、台無しなんかじゃない、私は何も失ってなんかいない。遠回りしたからこそ、出会えたものがある。計画通りいかない時こそ、新たな何かに繋がっている。そう思わせてくれました。そして、自分から勇気を持ってどこかを訪れてみたり、心を開いて人と接していくことで、どこかに、そして何かに繋がっていくのかもしれないと思いました。そして、その先には新しい自分もいるのではないかなって。
それが、私がこの豊富温泉に来た理由です。
私が宮古島や豊富など、不安定な体を引きずって一人で遠くに行く姿を見送ってきた家族の気持ちを考えると、それでも私の選択や進む道をいつも信じてくれたこと、信じてくれていることに、とても感謝しています。
そして、3年前に訪れた時「りーちゃん家」というカフェで食べたスイーツプレートが衝撃的な美味しさでした💓
この頃、甘いものを食べないようにしていたり、ストイックな食事制限をしていて、食に対しても心を閉ざしていましたが、そのスイーツたちの美味しさを、私の細胞全てが取り込んでいきました。
出会いや感動、小さな幸せにたくさん包まれた3年前の旅。その数か月後には、足が激悪化してきて、半年以上寝たきり生活に逆戻りしましたが、数年が経ち、こうして元気になってきている今の姿で再び宮古島を訪れたのが、つい先日でした。
3年前に宮古島で見た景色、出会った人、食べたもの、いろんなものからパワーを受け、その想いをいつか何かに還元していきたいなと思ってきました。
そんな中、私がいま働いている湯の杜ぽっけはオープン2周年を記念したアニバーサリーウィークを開催します!その初日、5/1(水)にある「スイーツアフタヌーンティー」では、今までのストーリーや想いを私なりに反映させたいと思い企画しました。
本当に良い素材だけを使って、食べる人が罪悪感なく安心して食べていただくことが願いです。お友達とお話しながら、楽しく食べていただけることはもちろん、あの時の私みたいに、心を開いて「食」と向き合い、いろんな自分のストーリーに想いを馳せながら、この時間の中で何かを感じてもらえたらとても嬉しいなと思います。
゛偶然のようで本当は定められた出会い。
出会うべくして引き寄せられた出会い。
この豊富温泉の地で、そんな「出会い」に
かかわることができる「幸せ」。
「糸」の歌詞にある通り、この糸が何になるのか、
心が弱くなることもあるかもしれない。
でも、その時に「どこか」で「誰か」が支えてくれている。
見える糸も、見えない糸も、きっとどこかで
引き寄せられて繋がり、
「布」を織りなす。”
豊富温泉に新しくオープンしたシェアハウス「ウカスイモシリ」さんのFacebookに書かれていた言葉です。今回ここに書いた私の経験にも通ずる素敵な言葉だなと思ったので、シェアさせてください✨
ウカスイモシリさんのオープン記念イベントでは、豪華なお花がたくさん、ピッカピカで素敵すぎる館内と、みなさんの幸せな雰囲気に包まれながら、豊富温泉にまた一つ、歴史が刻まれた日に立ちあえたことが私自身とても嬉しかったです。その時に、初めてお会いした方が、「ブログを読むの、毎回楽しみにしているよ!」と言ってくれました。そういった一つ一つも、きっと ”「どこか」で「誰か」が支えてくれている “ ことであり、自分という「布」を織りなす一つ一つの「糸」なんだと、今ふと思いました。
今回はとても長くなってしまいましたが、(いつも長いですが…)読んでいただき、ありがとうございました!
(ウカスイモシリのオープン記念でいただいた、餅カフェわが家さんのありが豆ミルク💓)
湯の杜ぽっけの5月のイベント情報は下記の通りです!
ご予約絶賛受付中です!詳しくはそれぞれの内容をご覧ください!
InstagramやFacebookのフォローもよろしくお願いします! 🙂
【Anniversary Week】
・5/1(水)スイーツアフタヌーンティー
・5/2(木)ナチュラルネックレス作り
・5/3(金)親子でちぎりパン作り
・5/4(土)バターどら焼き作り
・5/5(日)小枝のカトラリー作り
・5/6(月)伝承の会スペシャルランチ会
【その他 5月イベント】
・5/8(水)フラワーアレンジメント教室
・5/26(日)こども服交換会
それではまた! 😀 🍀